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【グローバルPRトピック】データはストーリーによって意味を持つ。データビジュアライゼーションの驚くべきメカニズム

【出典】PR WEEK “PR pros should use data to make insights come to life. The power of data visualisation and its application in campaigns, according to the data analytics lead at H+K.

【翻訳・編集】Lacreta

本記事は、音楽サブスクリプションサービスを展開するSpotifyのデータビジュアライゼーションを活用したキャンペーンを入り口にし、私たちの理解を飛躍的に手助けする「データビジュアライゼーション」とは何かを掘り下げ、私たちが物事を処理するときのメカニズムについても触れながら、ストーリーテリングとの関連性までをわかりやすくご紹介します。

■サマリー

1.データビジュアライゼーションとは、文字、数字だけで構成された複雑なデータを、図やグラフ、イラストなどに変換して情報を処理する方法のこと。

2.データビジュアライゼーションを使うと人間の脳は60,000倍も速く理解することができる。

3.データビジュアライゼーションしたデータにストーリーを結びつけると、さらに内容が理解しやすくなる。これをストーリーテリングと呼ぶ。

データビジュアライゼーションを使用したキャンペーン成功例:Spotify”Wrapped campaign”

世界中のアーティストによる 4,000 万曲以上の音楽やポッドキャストを楽しめるストリーミングサービス『Spotify』は、毎年”Wrapped campaign”を実施することで、世界中の人びとに対し、ブランドインパクトを与えることに成功しています。このキャンペーンでは、以下のようなストリーミングの変遷をデータビジュアライゼーションを使って巧みに表現し、ユーザーやクライアントの獲得と売上向上に貢献しました。

©Spotify

データビジュアライゼーションとは何か?

データビジュアライゼーションとは、情報やデータをわかりやすく視覚的に表現することです。私たちの耳馴染みのよい日本語としては、「可視化」「視覚化」「見える化」などとも言われています。

多くの専門機関の研究によれば、人間の脳は、テキストコンテンツよりもビジュアルコンテンツを60,000倍も早く理解していることがわかっています。

このことはマーケティング業界ではすでに有名ですが、さらに驚くことに、脳はこの速度でビジュアルデータの約90%を理解している、といった研究結果も報告されています。

データビジュアライゼーションは、さまざまなチャートタイプ(グラフ形式)や視覚的な要素の整理をおこない、傾向や推移、変化の中の注目ポイント、規則性などを、瞬時に理解することを促す役割があります。

さらに言えば、一度で多数のユーザーにブランドメッセージを発信し、彼らが素早く情報をキャッチできるようにするための最適な方法でもあります。

データビジュアライゼーションは国境を超える

世の中のテクノロジー、情報ソース、データは日々刻々と変化する可能性がある一方で、データを理解する私たち、人間の視覚や、何かを見て判断する動作そのものは変わりません。

そのため、データビジュアライゼーションは、既存の分析や調査データ、または何かのコンセプトを理解することなどにおいて、内容を詳しく理解するために重要な役割を果たします。

データビジュアライゼーションは、データとデザインの交差点に立ち、しばしば複雑で、一見かけ離れているかのように見える文字や数字だけのデータを、グラフィックや画像など、シンプルなビジュアル的要素を取り入れて、独立したデータにより多くのつながりを見出す手助けをしてくれます。

それだけではなく、何かに専門知識がある人とない人との理解力の差を縮め、人種、年齢などに関係なくスムーズな伝達が可能になるため、時間的な効率を図ることにつながります。

例えば、ピクトグラムはシンプルなグラフィックで多くの人々に同じ理解度で、同一の情報を伝達します。”地下鉄駅”と文字で書かれた標識は、その意味が分かる人しか理解できませんが、ピクトグラム化すると、文字がわからない外国人や、漢字が読めない子供でも地下鉄の駅があることを認識できます。

データビジュアライゼーションは、これと同様の結果が期待できます。

視覚による刺激が感情を揺さぶり記憶を作る

人間は、視覚と感情で物事を処理する特徴があります。

私たちは、毎日なじみがあることや、見覚えがあることと現実的なデータを結びつけて新しいものを創り出す創造力があり、そこに感情が働きます。

実際、ビジュアルは脳を刺激し、新しいイメージを記憶して感情を動かし、次のアクションを引き起こします。

特に、見たことがないようなものや、インパクトがあるものには脳が強く刺激され、驚きや喜び、悲しみ、怒りなどのさまざまな感情が生まれ、その強さとどれほど心が揺り動かされたかの度合いにより、強烈なイメージとして記憶に残ります。

ストーリーテリング

ストーリーテリングは、私たちの生活や環境を反映したストーリーと、文字や数字だけで構成されたデータを組み合わせる方法です。

ストーリーテリングは、そのデータが何を示すのか、この先何が起こるのかを即座に理解するのに役立ちます。ピラミッド内に描かれた古代エジプトの壁画を見ても分かるように、私たちは周囲の世界を理解するためにも、数字や文字、事実などのデータをストーリーがあるビジュアルに変換することを太古の昔からおこなっています。

データビジュアライゼーションは、ビジュアル化したデータにストーリーを組み合わせることで、ユーザーが自分の記憶から、何を意味するのかをイメージし、自分の考えと自然な形で結びつけるため、データ自体を理解しやすくなります。なぜなら人間は、毎日何らかの記憶を思い出しながら生きているからです。

ストーリーがあると決断しやすい

ビジュアルにストーリー性を持たせることで、見る人の感情を動かし、決断がしやすくなります。

今日、世界中のどの企業も、とても複雑で膨大な量のデータを扱っています。データが複雑化するにつれ、シンプルにビジュアル化する必要性は高まる一方ですが、幸いなことに、ほとんどの企業データに対してビジュアライゼーションは適用することができます。

ビジュアライゼーションは、企業が抱える問題にソリューションを提供し、ユーザーの理解と判断力を高め、ビジネスを加速させることができるのです。

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