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戦略PRとは?費用対効果を高める施策やメリットを徹底解説!

いつもPR Xをお読みいただき、ありがとうございます。

本記事では、2010年頃から注目され始めた「戦略PR」について、私たちの情報環境の変化、特にインターネットやSNSの台頭に絡めながら、解説します。

PRの概要

PRとは、ステークホルダーや公衆との、より良い関係作りのための施策であり、社内外のステークホルダーの間に位置する、いわば情報の架け橋のような存在であると言えます。

「パブリックリレーションズ」という言葉は、日本語で「広報」と訳されることも多く、「PR」という言葉は、単なる宣伝や広報よりも広い意味で定義されており、さまざまな分析が行われています。

例えば、一昔前は新聞の広告やテレビのCMが主な宣伝手法でした。

しかし、社会のデジタル化が進み、「コンテンツをバズらせる」「コンテンツのエンゲージメントを高める」「記事のPVやUUを伸ばす」などの言葉が飛び交うようになり、現在ではSNSやインフルエンサーを使った手法など、さまざまな施策がおこなわれています。

こうして時代の変化とともにトレンドやメディアが誕生し、用語やツール、マーケット、マーケティング手法も変化していくわけですが、これら全てを含めて『PR』と呼びます。

PRとプロモーションの違い

よくPRと混同される言葉に「プロモーション」があります。プロモーションとは「消費者に対して商品・サービスへの認知を促し、購買行動につなげる」行為です。

マーケティングの第一人者であるフィリップ・コトラーが提唱した、マーケティングミックスの4大要素(4P)にも含まれているとおり、マーケティング戦略において「Promotion(販売促進)」は重要な要素の一つです。

マーケティングミックスの4P:

  • Product(製品)
  • Price(価格)
  • Place(流通)
  • Promotion(販売促進)

また、PRに関して、プロモーションを構成する要素の一つであると言われることも多いですが、本来の(少なくとも現代の)PRとは、マーケティングのさらに上位の概念です。PRとは、広告やプロモーションなどのマーケティング活動と連携しつつ、それらの役割を全体的に牽引している大きなフレームワークのような存在であるべきものです。

日本企業の一般的な組織構造では、広報や宣伝・マーケティングなどの各セクションが、完全に独立してしまっていることが少なくありません。しかし、戦略的なPRをおこなう場合、それぞれの組織の間で協力体制を築いていく必要があります。

PRという概念では、さまざまなステークホルダーとの合意形成するために、さまざまなコミュニケーション手段を用いることがあります。広告もあくまでPRの一環であり、本来のPRとは、もっと自由でフレキシブルに、プランニングしていくべきものです。

例えば、「ストーリーテリング」という概念があります。広告主が一方的に情報発信をするのでは、一方通行となってしまい、当然生活者の心には響きません。生活者の心を掴むためには、彼らがその商品・サービスに共感や理解、関心を示してくれるよう、感情や心に訴える仕掛けづくりが必要になります。

人びとが思わず自発的に語りたくなるような仕組みを作り上げていくことによって、ネット上の口コミやSNS上でのバズへと繋がっていきます。

このように、PRを戦略的におこなうためには、PR目線で社会全体や生活者の気持ちに寄り添ったコンテンツやキャンペーンを作り、中長期的なストーリーをプランニングしていくことが重要です。

PR・広報活動を上手に行うには

それでは、実際に自社の商品・サービスを多くの人たちに認知してもらうためには、一体どのようにPRや広報に取り組んでいけば良いのでしょうか。

現在の広告業界では、本来の「パブリックリレーションズ」という意味ではなく、どちらかというと「パブリシティ」の方にばかり目を向けたPR手法が、大きく目立っている傾向があります。 しかし、PRを届ける相手はあくまでも生活者(=消費者)です。そのため、PR・広報活動を効果的におこなうためには、PR目線でアプローチしていく必要があります。

PR目線とは

PR目線とは、社会との合意形成を大義名分にすることです。

企業目線ではなく、社会や家計(生活者)視点でアプローチ・コミュニケーションしていくことによって、多くの注目を集めやすくなります。

また、企業の利害関係だけではなく、「社会」をキーワードにすることによって、経営トップだけではなく従業員も、目線を合わせて取り組むことができるようになります。

それは、メディアに報じられる状態を構築することでもあります。つまり、「ニュース(社会性・信頼性)を作る」ことで、世論とサービスを繋ぐことができるわけです。

分析や戦略構築を行わずに、いきなり何かを宣伝しようとすることは、効率的ではありません。なぜなら、戦略を立てずに多くの人びとに向けて宣伝するには、非常に多くのリソースやコスト投下等が必要になるからです。

そのため、大きな費用を費やさなくても、効率的に大きな効果を生み出すには、戦略的にコミュニケーションを遂行することが重要です。

戦略PRとは

戦略PRとは、自社の商品・サービスだけにフォーカスをするのではなく、時代の流れやトレンドと商品・サービスを繋ぐ共通のテーマを見出し、話題を作り、世の中に流れを生み出すことで、商品販売を促進することです。

総務省の「令和元年版 情報通信白書」によると、生活者のメディア利用状況において、2000年から2015年の15年間で、テレビ視聴時間は減少し、インターネット利用は増加傾向にあります。

2015年には10代、20代の若者のインターネット利用時間が1日あたり100分を超えており、これはテレビの視聴時間と逆転していることを示しています。

このことから、従来のようにテレビを活用したプロモーションをするだけでは、不十分であることが分かります。

また、このように生活者目線で効果的なPRをするには、接触頻度の高いサービスを特定し、利用が多い時間帯を把握する必要があります。

さらに、これらの分析をおこなった上で、投資した費用以上の効果を得るためには、コンテンツへのエンゲージメントを上げるための工夫を戦略的におこなう必要があります。

戦略PRをおこなう上でのポイント

戦略PRを行う上でポイントとなってくるのが、クリッピングやモニタリング、感情分析などで、生活者の声、世間の関心、反応などをつかむことです。

現在はインターネットやSNSの普及によって、消費者の口コミによる影響力が増大しています。そのため、世間が関心を持っていることやトレンドを把握し、それらに通じるベネフィットを訴求していくことがポイントです。

このように生活者目線でのPR施策をおこなうことによって、メディアにも取り上げられやすい環境を構築することが、戦略的なPRにおいて重要です。

戦略PRをおこなうメリット

戦略PRをおこなうメリットには、一体どのようなものがあるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。

1.PR活動における生産性の向上

まずは、生産性の向上です。PR活動における生産性とは、投資対効果のことを意味します。なぜなら、PR活動は企業のリソース(人、お金、時間)を投入するからです。

戦略PRを実施するにあたって、予算やスケジュールの管理、効果の検証など、リソースの管理をする必要があります。こうして分析、課題の抽出、解決までを戦略的に繰り返すことによって、生産性を向上させることが可能になります。

2.PR活動におけるコストの削減

また、戦略PRは情報コンテンツへの生活者のエンゲージメントを高めるなどによって、費用対効果を増加させることができます。

さらに、上記で取り上げたように、企業は人的リソース、予算、スケジュールを管理することで、自社の非効率なPRコミュニケーション活動を特定し、コストを削減することにつながります。

3.企業価値の向上

また、戦略PRを継続的におこなうことで、企業の活動状況を社内外のステークホルダー(従業員、生活者、株主、クライアント、金融機関、地域社会など)にアピールすることができます。

企業の健全で価値のある活動を広めることができれば、ステークホルダーとの間に友好な関係を築き、企業価値を向上させることができるはずです。

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